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中村 詔司; 芝原 雄司*; 遠藤 駿典; 木村 敦
Journal of Nuclear Science and Technology, 60(11), p.1361 - 1371, 2023/11
被引用回数:1 パーセンタイル:72.91(Nuclear Science & Technology)廃止措置の対象核種の中からNbについて、熱中性子捕獲断面積()および共鳴積分(I)を放射化法により測定した。また、Nbの半減期を質量分析により測定した。ニオブ93試料は、京都大学複合原子力科学研究所の研究炉に整備されている水圧輸送艦を用いて照射した。金-アルミ合金線、およびコバルト-アルミ合金線を用いて、照射位置における中性子束成分を測定した。厚さ25mのガドリニウム箔を用いた照射も行って、熱および熱外中性子による反応率の寄与をより分けた。ガドリニウムの厚さから、カットオフ・エネルギーは0.133eVに設定した。ニオブ試料中に含まれている不純物により生成されるTaの放射能を減衰させるために、約2年間ニオブ試料を冷却した。線スペクトロスコピーにより照射されたニオブ試料およびモニタの生成放射能を測定した。Westcottコンベンションに基づいて解析を行い、およびIを、それぞれ1.110.04barnおよび10.50.6barnと導出することができた。線測定の後に、ニオブ試料の質量分析を行い、反応率を導出した。線スペクトロスコピーと質量分析で得られたデータを組み合わせることにより、Nbの半減期を、(2.000.15)10年と導出することができた。
中村 詔司; 芝原 雄司*; 遠藤 駿典; 木村 敦
Journal of Nuclear Science and Technology, 59(11), p.1388 - 1398, 2022/11
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)本研究は、放射性核種のNpを取り上げて、よく熱化された中性子場を用いて放射化法によりNpの熱中性子捕獲断面積を測定した。Npの標準溶液を、照射試料に用いた。照射位置の中性子束は、Sc, Co, Mo, TaそしてAuを、中性子束モニタに使用した。Np試料とモニタを一緒に、京都大学研究炉の黒鉛照射設備にて30分間照射した。同様の照射を2回繰り返した。照射後に、Np試料を、それと放射平衡の関係にあるPaからの312keVガンマ線を測定して定量した。Npの反応率を、生成されたNpから放出されるガンマ線の収量から求めた。Npの熱中性子捕獲断面積は、2回照射の結果の加重平均を取って173.84.4barnと導出された。この結果は、飛行時間法により測定されたデータと、誤差の範囲で一致した。
中村 詔司; 遠藤 駿典; 木村 敦; 芝原 雄司*
KURNS Progress Report 2021, P. 93, 2022/07
核廃棄物中のマイナーアクチニドの核変換の観点から、本研究はNpを選定して、その熱中性子捕獲断面積を、良く熱化された中性子場を用いて放射化法により測定した。Np標準溶液を試料に使用した。熱中性子場は、中性子束モニタSc, Co, Mo, TaとAuを用いて測定した。Np試料は、モニタと一緒に、京大炉の黒鉛照射設備にて30分間照射した。結果の再現性を確認するために、同様の照射を繰り返した。照射後、Np試料は、Npと放射平衡の関係にあるPaからの312-keVガンマ線を用いて定量した。Npの反応率は、生成されたNpから放出されるガンマ線のピークカウント,検出効率,実験条件を用いて求めた。得られた反応率を熱中性子束で割り込むことで、Npの熱中性子捕獲断面積を173.84.7 barnと導出した。この結果は、飛行時間測定法で得られた報告値と不確かさの範囲内で一致した。
中村 詔司; 芝原 雄司*; 遠藤 駿典; 木村 敦
Journal of Nuclear Science and Technology, 58(10), p.1061 - 1070, 2021/10
被引用回数:5 パーセンタイル:56.94(Nuclear Science & Technology)良く熱化された中性子場では、原理的には熱外中性子による寄与を考えることなく熱中性子捕獲断面積を導出することができる。このことを、京都大学原子炉の黒鉛照射設備にて放射化法を用いて示した。最初に、黒鉛照射設備が良く熱化された中性子場であることを確認するために、中性子束モニタ: Au, Co, Sc, Cu, and Moの照射を行った。Westcottのコンヴェンションに基づき、黒鉛照射設備が非常に熱化されていることを確認した。次に、実証としてこの照射場を用いてTa(n,)Ta反応の熱中性子捕獲断面積の測定を行い、20.50.4 barnを導出した。この結果は、評価値20.40.3 barnを支持した。また、Ta核種は、AuとMoモニタの間の感度を補間する中性子モニタとして使えることが分かった。
中村 詔司; 芝原 雄司*; 遠藤 駿典; 木村 敦
Journal of Nuclear Science and Technology, 58(3), p.259 - 277, 2021/03
被引用回数:5 パーセンタイル:53.85(Nuclear Science & Technology)マイナーアクチノイド核種の一つであるAmの中性子捕獲反応断面積の精度向上に係る研究開発を行った。先ず、崩壊ガンマ線の放出率を高い精度で整備して、Amの原子炉中性子照射によるAmの基底状準位Amの生成量をガンマ線測定で調べた。次に、アイソマーと基底準位を合わせたAmの生成量を、Cmへ崩壊させてアルファ線測定で調べた。照射したAm試料量、生成されたAmとAmの収量、及び中性子束の情報からAm(n,)AmとAm(n,)Am反応の熱中性子捕獲断面積、および共鳴積分を導出することができた。
中村 詔司; 遠藤 駿典; 木村 敦; 芝原 雄司*
KURNS Progress Report 2019, P. 132, 2020/08
マイナーアクチノイド核種の一つであるAmの中性子捕獲反応断面積の精度向上に係る研究開発を行った。まず、崩壊ガンマ線の放出率を高い精度で整備して、Amの原子炉中性子照射によるAmの基底状準位Amの生成量をガンマ線測定で調べた。次に、アイソマーと基底準位を合わせたAmの生成量を、Cmへ崩壊させてアルファ線測定で調べた。Am生成、及びAm生成の熱中性子捕獲断面積、及び共鳴積分を測定した。
芝原 雄司*; 中村 詔司; 上原 章寛*; 藤井 俊行*; 福谷 哲*; 木村 敦; 岩本 修
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 325(1), p.155 - 165, 2020/07
被引用回数:8 パーセンタイル:71.58(Chemistry, Analytical)Csの断面積を測定するために用いる放射性Cs試料について、熱イオン化マススペクトロメトリーによって同位体比を測定した。分析において高強度、および安定ビームを得るために、Cs試料に加える添加剤の効果を調べた。本研究で、シリコンタングステンが、添加剤の中で一番高いイオン化効率を示したが、一方で多原子イオンの高い同重体干渉も示した。Cs/Cs比の測定で要求される精度を達成するのに、添加剤:酸化タンタルないしグルコースを用いた場合で、僅か210gのCs試料で十分達成できることを実証した。バリウム核種による干渉効果などの分析条件を調べた後、2種類の放射性Cs試料の同位体比測定を行い、同位体比によりどのくらいCsの中性子捕獲断面積に影響を及ぼすかを議論した。
中村 詔司; 芝原 雄司*; 木村 敦; 岩本 修; 上原 章寛*; 藤井 俊行*
Journal of Nuclear Science and Technology, 57(4), p.388 - 400, 2020/04
被引用回数:3 パーセンタイル:31.89(Nuclear Science & Technology)Cs(n,)Cs反応の熱中性子捕獲断面積()及び共鳴積分(I)を、ガンマ線及びマススペクトロメトリーにより測定した。我々は、Cs標準溶液に不純物として含まれているCsを利用した。Cs溶液中のCsを定量するために、CsとCsの同位対比をマススぺクトロメトリーにより求めた。分析したCs試料を、京都大学複合原子力科学研究所の研究炉の水圧輸送管を用いて中性子照射を行った。照射位置の中性子成分を求めるために、Co/AlとAu/Alモニタも一緒に照射した。を求めるために、Gdフィルターを用いて、中性子カットオフエネルギーを0.133eVに設定した。Cs, Csとモニタの放射能をガンマ線スペクトロメトリーにより測定した。Westcottコンベンションに基づき、とIを、それぞれ8.570.25barn及び45.33.2barnと導出した。今回得られたは、過去の測定値8.30.3barnと誤差の範囲で一致した。
中村 詔司; 木村 敦; 岩本 修; 芝原 雄司*; 上原 章寛*; 藤井 俊行*
KURNS Progress Report 2018, P. 106, 2019/08
核変換による高レベル放射性廃棄物の大幅な低減化、資源化を目指した革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)において、長寿命核分裂生成核種Csの中性子捕獲断面積測定研究を京都大学複合原子力科学研究所にて行った。本論文は、京大原子炉(KUR)を用いたCsの熱中性子捕獲断面積の測定について報告するものである。
中村 詔司; 北谷 文人; 木村 敦; 上原 章寛*; 藤井 俊行*
Journal of Nuclear Science and Technology, 56(6), p.493 - 502, 2019/06
被引用回数:5 パーセンタイル:48.99(Nuclear Science & Technology)放射化法によりNp(n,)Np反応の熱中性子捕獲断面積()及び共鳴積分(I)を測定した。Npの0.489eVにある第一共鳴に注意を払い、カドミウム差法において、ガドリニウムフィルタを用いて、カットオフエネルギーを0.133eVに設定してを測定した。ネプツニウム237試料を、京都大学複合原子力科学研究所の研究炉にて照射した。照射位置における熱中性子束、及び熱外ウェストコット因子を決定するために、金合金線モニタ、及びコバルト合金線モニタも一緒に照射した。照射したネプツニウム237試料及びモニタ試料の生成放射能を、ガンマ線分光により測定した。ウェストコットの理論に基づき、とIを、それぞれと186.96.2 barn、及び100990 barnと導出した。
篠原 伸夫; 初川 雄一; 畑 健太郎; 河野 信昭
Journal of Nuclear Science and Technology, 34(7), p.613 - 621, 1997/07
被引用回数:32 パーセンタイル:89.63(Nuclear Science & Technology)高純度Amターゲットを調製し、JMTRを用いて中性子照射を行い、放射化学的手法によりAmの中性子捕獲断面積を測定した。まずカドミウム比法により熱中性子断面積と共鳴積分を決定するために、2つのターゲットのうち一方をカドミウム容器に入れ、中性子束モニターのコバルト並びに金の金属線とともに照射した。ガンマ線スペクトロメトリーにより中性子束を、アルファ線スペクトロメトリーによりAm及びAmの生成量を測定して断面積を求めた。得られた値はこれまでの評価値より8-31%大きく、また核異性体比は評価値に一致した。
加藤 敏郎*; 緒方 良至*; 原田 秀郎*; 中村 詔司*; 関根 俊明; 初川 雄一
Global 1995,Int. Conf. on Evaluation of Emerging Nuclear Fuel Cycle Systems, 2, p.1552 - 1559, 1995/00
長寿命の核分裂生成物の消滅に関する基礎データとして、著者らがこれまでに行った中性子捕獲断面積測定実験の方法と結果をまとめた。対象核種はCs、Sr、Tc、Iである。放射化学的方法によってターゲット核種及び生成核種の原子数を求め、断面積を決定した。原子炉中性子照射では、ターゲットをカドミウム箔でカバーした場合と、しない場合の両方を行い、熱中性子断面積と共鳴積分を求めた。
関根 俊明; 初川 雄一; 小林 勝利; 原田 秀郎*; 渡辺 尚*; 加藤 敏郎*
Journal of Nuclear Science and Technology, 30(11), p.1099 - 1106, 1993/11
被引用回数:27 パーセンタイル:90.21(Nuclear Science & Technology)放射性廃棄物核種の消滅処理研究に必要な基礎的データとして、Cs(n,)Cs反応の熱中性子断面積と共鳴積分をCd比法を元にして測定した。約0.4MBqのCsを可動のCd遮蔽体を備えた気送管を用いることにより、スペクトルの大きく異なる中性子照射を行った。中性子束とその中の熱外中性子の割合をモニターするためにスペクトル依存性の異なる複数の放射化検出器を同時に照射した。照射後、Cs試料を化学的に精製してから高純度Ge検出器で線スペクトルを測定しCsの収率を求めた。中性子スペクトルの差によるCs収率の変化と中性子束に関する測定結果からCs(n,)Cs反応の熱中性子断面積(2200m・s中性子)0.250.02bと共鳴積分0.360.07bを得た。この結果は我々が以前に報告した原子炉中性子に対する実効断面積値と矛盾しない。本研究の結果、評価値は共鳴積分を過大に見積もっていることが明らかになった。
関根 俊明; 初川 雄一; 小林 勝利; 原田 秀郎*; 渡辺 尚*; 加藤 敏郎*
Proc. of the Nuclear Data for Science and Technology, p.57 - 58, 1992/00
放射性廃棄物核種の消滅処理研究に必要な基礎的データとして、Cs(n,)Cs反応の断面積を測定した。0.4MBqのCsターゲツトを410n/cm/secの熱中性子束で10分間照射し、化学的に精製してから、相対効率90%のGe検出器で線スペクトルを測定した。CsとCsの線強度比から得られた熱中性子断面積はStupegiaの報告値の2倍であった。そこで、更に詳しいデータを得るためにJRR-4気送管に設置されたCd遮蔽筒を用いてCd比測定実験を行った。その結果、熱中性子(2200m/sec中性子)断面積0.250.02b、共鳴積分0.360.07bを得た。この結果は、Stupegiaと我々の結果のくい違いは中性子スペクトルの差によるものでないことを示した。以上の結果はCs異性体の生成を無視して得たものであるが、Huizengaらのモデルによって核異性体生成比を計算し、これによる誤差を評価した。
原田 秀郎*; 渡辺 尚*; 関根 俊明; 初川 雄一; 小林 勝利; 加藤 敏郎*
Journal of Nuclear Science and Technology, 27(6), p.577 - 580, 1990/06
放射性廃棄物核種として問題になるCsの熱中性子捕獲反応断面積を測定した。0.1MBqのCs試料(CsCl)をCo/Al中性子束モニターと共にJRR-4のT-パイプで10分間照射した。照射後、ゼオライトを用いてセシウムを精製し、線スペクトルを測定した。これからCs放射能に対するCs生成量を求め、中性子束の結果と合わせて、Cs(n,)Cs反応の熱中性子断面積として0.2500.013bを得た。この値は従来の報告値より2.3倍大きい。